2026/06/08

マーケティング

AIが賢くなりすぎた時代に、マーケターは何を考えればいい?~マーケティングweekで得た知見~

この記事の目次

    みなさんはCopilotなどのAIツールをよく使っていますか?

    私は即答で「YES」です。

    AIを活用しながら施策を検討したりすることが増え、
    「人間にしかできないことって何だろう」
    「マーケターの存在意義がなくなってしまうことはあるのかな?」
    と、考えながら業務に取り組んでいたこともありました。

    そんな中で、AIとマーケティングの関係性などをテーマにしたセミナーが多く開催される
    「マーケティングweek春2026」に、4月22日(水)・23日(木)で参加してきました。今回は、そこで得た知見を共有したいと思います。

    ▼マーケティングWeek春―MaS―
    https://www.marketing-week.jp/spring/ja-jp.html

    AI検索時代でも、SEOは「役割が変わりながら残る」

    AI検索の浸透は想像以上に進んでいました。
    「AI検索白書2026」によると、ChatGPTなどのAI検索ツールの利用は既に10代〜60代まで広がり、
    若者など特定の層だけのものではなくなっています。

    また、Googleの検索結果ではAIの要約で完結する「ゼロクリックサーチ」も普及しており、情報取得のあり方は明らかに変わりつつあります。

    その中でも印象的だったのは、「ゼロクリック利用者の約3割は、その後追加で検索している」という点でした。

    ここから私が感じたのは、
    AIが入口になり、検索が情報の精査の手段になる構造への変化があるのでは
    ということです。

    これまではSEOで「見つけてもらう」ことが主な戦略でしたが、
    これからは

    • AIに引用・要約されるための情報設計
    • その後の比較検討で選ばれるコンテンツ設計

    の両方が求められると感じました。

    実務的には、「検索順位」だけでなく、

    • AIに拾われやすい構造になっているか
    • 一次情報として信頼される内容か

    といった視点を持つ必要があると強く感じました。

    ▼ゼロクリックサーチ
    ゼロクリックサーチとは、検索結果ページ上の情報だけでユーザーの疑問が解決し、Webサイトをクリックせずに検索行動が完結する現象のこと。

    「認知=勝ち」ではない時代に、誰にどう選ばれるかを問い続ける

    セミナーで紹介されていた「ガリガリ君」と「ブラックサンダー」の事例も印象的でした。

    どちらも誰もが知るブランドですが、実は順風満帆に売れ続けていたわけではなく、試行錯誤を繰り返して現在のポジションを築いてきたとのこと。

    ここから改めて実感したのは、
    「認知はスタート地点でしかない」
    ということです。

    重要なのは、

    • 誰に
    • どんなシーンで
    • なぜ選ばれるのか

    を言語化し続けることだとセミナーでも強く主張していました。

    特にAI時代は、ユーザーの比較検討スピードが上がっている分、
    「なんとなく知っているから選ぶ」が減ったり、
    「明確な理由があるものが選ばれる」という傾向が強まっているはずです。

    マーケターとしてやるべきことは、
    選ばれる理由を言語化し続けることが大事なのだと思いました。

    AI時代に求められるのは、「速く正解に近づく力」

    「AIを導入しても成果が変わらない企業が多い」という話も印象的でした。

    原因はAIではなく、
    消費者の行動変化に対して企業の意思決定が追いついていないこと
    にあるという指摘をしていました。

    確かに、

    • 情報収集はAIで高速化
    • 比較検討も短時間化
    • 判断基準も多様化

    と、ユーザー側のスピードは明らかに上がっています。

    にもかかわらず、企業側の意思決定や検証スピードが従来のままだと、差は広がる一方です。

    そのため、
    AIは「加速装置」にすぎない
    ということを念頭に置く必要があると思いました。

    つまりマーケターに求められるのは、
    「考え、試し、修正する」
    といったようなPDCAサイクルをどれだけ速く・多く回せるかだと強く感じました。

    AIは、あくまでそのスピードを引き上げるための手段であると認識し、
    過信しすぎてはいけないと思いました。

    まとめ

    今回のイベントを通じて、

    • SEOはなくならないが、「AIとの共存ができるようにしておくこと」が必要になること
    • 認知ではなく「選ばれる理由」を言語化し続けることが大切であること
    • AIを使って速く試す力こそがマーケターが伸ばしていくべきこと

    を学ぶことができました。

    漠然と感じていた「AIに仕事が置き換わるのでは」という不安は、
    「AIに奪われるかどうかではなく、自分が考えることをやめたときにマーケターとしての価値がなくなるのではないか」という危機感へと変わりました。

    逆に言えば、PDCAを回し続ける限り、
    マーケターの価値はむしろ高まるはずだと感じられた、非常に良い機会でした。

    ※本記事は2026年06月時点の情報です。